Insta360 GO 3レビュー！超小型アクションカメラはエクササイズ向き？

Insta360 GO 3は、小型で高性能なアクションカメラです。そのサイズに見合わない高画質で、多くのユーザーから注目を集めています。

本記事では、実際にInsta360 GO 3を使用したレビュー結果について詳しく紹介します。

本記事では、Insta360 GO 3を「GO 3」と略す箇所があります。

なお、執筆時点では Insta360 GO 3の後継機種「Insta360 GO 3S」が販売開始されました。

この記事はInsta360社より商品提供を受けた上で、筆者の主観に基づいて執筆しています。

Insta360 GO 3 の主な特徴をチェック

今回筆者がレビューした、Insta360 GO 3の特徴は以下です。

これらの特徴のうち、筆者が特に気になるポイントを実機でレビューしました。

コンパクトさと軽さ

GO 3 最大の特徴はコンパクトさです。重量35gで親指サイズで、アクションカメラ市場では最軽量と言っても過言ではありません。

GO3の極小カメラはポッドから取り外して、撮影できる仕様です。

GO 3本体を何気なく部屋のスチール棚に貼ってしまうと、注意してみないと気づけなくなる程の小ささでした。

GO3のポッドに付属する液晶モニターは、フリップできるので自撮りにも使い易いです。

紹介したようにコンパクトさが魅力のGO3ですが、実際に計測してみると以下でした。

GO 3 カメラのみ	36g
GO 3 カメラ＋ポッド	133g

カメラ単体では単二電池より軽い、カメラ＋アクションポッドでも今どきのスマートフォンよりは軽い重さです。

実際に使用してみると、GO 3の軽さとコンパクトさは際立って感じられます。手持ちの GoPro と比較しても、モバイル性の良さはワンランク上だと感じられました。

アクセサリーによる拡張性

GO 3は対応アクセサリーが多いために拡張性が高く、撮り方のバリエーションが豊富な点も魅力です。

GO 3標準付属アクセサリーは以下です。

これらに三脚を組み合わせるなどすれば、より多くの形態での撮影が可能です。

クリックタップで拡大できます 👇

この中でも磁気ペンダントが優秀。GO 3のカメラを服に挟めば、手軽に撮影できるわけです。

この磁気ペンダントの紐を伸ばして、本当のペンダントにして、GO 3カメラで撮影することもできます。

GO3とピボットスタンド、自撮り棒（別途必要）を組み合わせれば、歩きながらのVlog撮影にピッタリです。

これらアクセサリーを組み合わせても最大200g弱、重くてもスマホ１台分を超えません。これなら自撮り棒や三脚に取り付け、取り回しで苦労することがありません。

GO 3 小さい筐体とアクセサリーの豊富なバリエーションは、撮影パターンの拡大にひと役買ってくれるわけです。

本体ギミックと液晶モニターの操作感

GO 3は液晶モニターはフリップ操作に対応しつつ、タッチへの反応が良いのは長所の１つです。

匠の知るアクションカメラは、どうも本体のあちこちの動きがぎこちなかったり、液晶モニターの操作感が悪かったりしました。しかし、以下の動画のようにGO 3はギミックと操作感が良いです。

、フリップでき、タッチ操作への反応が良い液晶モニターは補って有り余るメリットだと感じました。

ただし、アクションポッドに取り付けると、カメラの磁石が強くて外れにくいのが難点かもしれません。

専用アプリの便利さ

3専用スマホアプリ「Insta360」は、GO3に必要な機能を網羅していて、かなり便利です。

例えば、GO 3とアプリを連携すれば、リモートのモニタリングや撮影操作ができます。しかも、低遅延でモニタリングができるのが良いポイントです。

GO 3のカメラだけでもスマホアプリと連携できます。つまり、アクションポッドを手持ちしなくても、スマホでモニタリングしながら撮影ができて便利です。

この「Insta360」アプリはカメラのリモート操作だけでなく、操作のチュートリアル、撮影した動画の編集、Insta360コミュニティやSNSへのシェアなどができます。かなり多機能で、このアプリだけでInsta360 GO 3に必要な作業や情報が揃うようになっています。

このInsta360アプリは、iOSとAndroidのどちらのスマートフォンでも使えます。

何はともあれ、Insta360はスマートフォンとの親和性の高さが魅力の１つになっています。

Insta360 GO 3の画質と手ぶれ補正をレビュー

Insta360 GO 3はアクションカメラですから、画質と手ぶれ補正の性能がいちばん気になるポイントです。実際の撮影スペックでは以下の通りです。

項目	スペック
レンズ	F2.2、11.24mm (35mm換算)
手ぶれ補正	6軸ジャイロ搭載、FlowState手ブレ補正、360度水平維持機能
動画解像度	2720×1536@24/25/30fps、 2560×1440@24/25/30/50fps
写真解像度	2560×1440 (16:9)、 2560×2560 (1:1)、 1440×2560 (9:16)、 2936×1088 (2.7:1)
ビットレート	80Mbps (動画)
コーデック	H.264 (動画)
バッテリー持続時間	カメラ本体：約45分、 アクションポッド装着時：最大170分
特殊撮影モード	FreeFrame、 TimeShift、 スローモーション、 タイムラプス、 スターラプス、 インターバル撮影
・FreeFrameモードでは1440p@50fpsが最大 ・microSDカードスロットはなく、内蔵メモリのみ使用可能

ご覧の通り、GO 3は小型ながら高い撮影性能を備えています。しかし、カタログスペックが良くても、実際に撮影してみないとその良さは分かりません。本パートでは、実際に筆者が撮影して、GO 3の作例と考察を紹介します。

撮影モード

GO3はその高い性能を生かして、バリエーション豊かな撮影を実現する撮影モードを搭載しています。

撮影モード	説明
動画	通常の動画を撮影。カメラ内手ブレ補正を使用。
FreeFrame動画	撮影後にアスペクト比や出力解像度を選択可能。FlowState手ブレ補正を使用。
タイムラプス	静止したシーンの長時間の変化を短い動画にまとめる。
タイムシフト	動きながら撮影する高速動画(ハイパーラプス)。
スローモーション	120fpsのスローモーション動画を撮影。
ループ録画	連続的に録画し、最新の一定時間分のみを保存。
写真	通常の静止画を撮影。
スターラプス	星の軌跡効果のある動画を撮影。
インターバル	一定間隔で写真を撮影。
HDR写真	ハイダイナミックレンジの写真を撮影。

とはいえ、実際の撮影品質がスペック通りかは気になるところです。以降は実際に筆者が撮影した写真や動画を交えて紹介します。

画角チェック

GO 3で撮影できる動画の画角を、画角設定を変えて試したのが以下の動画です。

通常撮影の画角比較

画角をリニア/アクション/ウルトラに切り替えて、歩きながら撮影しました。

リニア以外は「樽型歪曲たるがたわいきょく」と呼ばれる歪ゆがみが出ています。この現象による歪ゆがみは、小さいカメラで画角が広いほど発生します。

この歪みを「味」と捉えるか、「弱点」と捉えるか、それはそれぞれの好み依るところです。

自撮り撮影

画角をリニア/アクション/ウルトラに切り替えて、歩きながら自撮り撮影も試しました。（オッサン顔は自粛）

こちらでもリニア以外の画角では、やはり「樽型歪曲たるがたわいきょく」と呼ばれる歪ゆがみが出ています。しかし、自撮りだと真ん中に集中するせいか、歪みが気にならないかもしれません。

手ブレ補正性能チェック１．ウォーキング

GO 3の撮影画質と手ぶれ補正の効果を試すため、次のようにリュックサックのバンドに固定して撮影しました。

この位置にピボットスタンドで取り付けると、液晶モニターでモニタリングしながら動画撮影できて便利です。

このようにGO 3を取り付けた状態で、実際に歩きながら撮影した動画が以下です。

ピボットスタンドに取り付けた飛び出したカメラですから、縦揺れがそれなりに大きかったはずです。しかし、実際に撮影した結果は、小さな揺れしか感じない動画にできました。

余談ですが、磁器ペンダントでもGO3のカメラは挟めました。しかし、アクションポッドがなければモニタリングができないため、今回はピボットスタンドを選んで撮影したわけです。

うちの長男（８）にも取り付けてみました。

特に重さやサイズが問題になることもなく、すんなり設置できました。この状態で歩かせたのが以下の動画です。

振った手が気になる場面もありますが、基本的には子供に取り付けても違和感なく撮影できます。子供目線で動画撮影したい場合には便利です。

また、FreeFrame撮影モードを活用すれば、1440p 50fpsでFlowState手ブレ補正と360度水平維持を活用した動画撮影ができます。

この検証結果から、GO 3ではウォーキング動画を多彩な撮影できる事実が判明しました。また、カメラを白いＴシャツや白いカバンなどに取り付けると、より違和感なく撮影できそうでした。

手ブレ補正性能チェック２．ランニング

GO 3の手ぶれ補正がどこまで効くのかを調べるべく、ランニングしながら撮影もしてみました。

最初に胸に貼って撮影してみましたが、磁力が重力に負けてカメラが下にずり落ちて撮影ができませんでした。そこで腰に付け直して、撮影したところ、上手く撮影できました。

GO3を腰に貼り付けた状態で、手ぶれ補正設定を変更しながらランニングした結果がこちら。

軽いランニングなら手ぶれ補正は低～中で十分に効いていました。逆に、手ぶれ補正を最大にしても、激しいランニングだと着地の衝撃を受けきれないことが分かりました。

この検証結果から、かなり激しい運動をした場合を除き、通常のランニング程度であれば問題なく撮影できる性能だと判明しました。

手ブレ補正性能チェック３．自転車走行

ダイナミックな映像を撮るために、GO 3 を自転車に取り付けて、なるべく地面に近づけて撮影しました。

怖くてこれ以上位置を下げられませんでしたが、この状態で撮影した動画が以下です。

普通の自転車で公園を走っているだけの動画でしたが、かなり躍動感を感じられる仕上がりになりました。

バイクや車に取り付けて、地面スレスレに設置して撮影すると、もっと面白い動画が撮れそうでした。このように小型さと手ぶれ補正性能の高さを生かした撮影が、GO 3撮影の本領発揮かもしれません。

写真も撮影できる

GO 3は動画だけでなく、写真撮影もできます。そこで筆者がGO 3で撮影した写真の作例を、以下で紹介します。

風景写真

歪みを感じる写真ですが、それを味と考えるか、弱点と考えるかは、好みが分かれそうです。

クリックタップで拡大できます 👇

「寄り」撮影（≠マクロ撮影）

GO 3はマクロ撮影まではできませんが、ある程度 被写体に寄った写真は撮影できます。

クリックタップで拡大できます 👇

魚眼レンズ風撮影

GO 3は魚眼レンズ風撮影もできます。実際の作例は以下です。

クリックタップで拡大できます 👇

HDR写真

GO 3はHDR撮影もできます。

クリックタップで開ける 👇　

以下の作例のように、暗がりでも細部を表現できます。

Insta360 GO 3 長所と短所

今回 Insta360 GO 3 を実機レビューした結果から、以下の長所と短所が分かりました。

もし Insta360 GO 3 の長所が想定する使い方に当てはまるなら、以下から購入を検討すると良いでしょう。

今後はInsta360 GO 3Sを買うべき

本記事では、小型で高性能なアクションカメラ「Insta360 GO 3」について紹介しました。

しかし、現在では後継機種「Insta360 GO 3S」が販売開始され、今回レビューした「Insta360 GO 3」は販売終了するようです。この２機種の違いを以下にまとめました。

特徴	Insta360 GO 3	Insta360 GO 3S
最大解像度	2.7K	4K
最大フレームレート	1080p@120fps	1080p@200fps
最大動画ビットレート	80Mbps	120Mbps
メガ広角 FOV	なし	あり
インターバル動画モード	なし	あり
Apple Find My 対応	なし	あり
日本語音声操作	なし	あり
防水性能	5m (本体)	10m (本体)
重量 (本体)	35.5g	39.1g
価格 (64GB モデル)	60,500円	61,800円

実売価格は数万円差ありますが、機能差とサポート期間を考えると、新モデルを購入した方が無難です。

この記事を読んで「Insta360 GO 3S」が欲しくなったら、以下から検討してみてください。